ロンドンのスタートアップ事情

 出典:https://flic.kr/p/QuS3Dq

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1. ロンドンのスタートアップカルチャー

スタートアップといえばニューヨークのシリコンバレーを想像する方も少なくないと思いますが、今スタートアップの急速な盛り上がりをみせているのがイギリス・ロンドン。 Angel List Startupsのサイトによれば、現在ロンドンには13,025件のスタートアップが存在[1]し、まだまだこの数が伸びています。

フィンテックとシリコンラウンダバウト

ロンドンのスタートアップのうち、少なくとも5000がフィンテック企業という数字も出ています。全体の数からみたら、ほぼ半数近くなので金融街としてのロンドンの地位の重要さがわかるかと思います。

シティは中世より発展してきた金融エリアで、長い歴史をもっています。そんな歴史のあるロンドンの金融世界で、フィンテックは大きな発展を遂げています(イギリスで注目のフィンテック企業リストはこちら)。

例えば、ロンドン発のスタートアップで代表的なのは、トランスファーワイズ(Transferwise)。レートや手数料を最大限におさえた海外送金サービスで、今まで3,4千円かかっていた手数料を、数百円程度の少ない手数料におさえ、個人・法人両方でより安く海外送金をできるようになりました。2015年8月にはWorld Economic Forumでテックのパイオニアと称され、いわゆるユニコーン企業です。

この他にも、シリコンバレーにちなんでシリコンラウンダバウトとよばれるOld Streetに位置する環状道路を中心に、多くのフィンテックが集まります。近年ではその広がりを受けて、差別化と競争がより進んでいるように思われます。

 ロンドンのテックスタートアップ中心地、シリコン・ラウンダバウト。 出典:https://flic.kr/p/24GfdNm

ロンドンのテックスタートアップ中心地、シリコン・ラウンダバウト。
出典:https://flic.kr/p/24GfdNm

2. ロンドン市・政府の介入

“テックシティ”としてのロンドンは、2010年10月に当時の首相デビッド・キャメロンが「シリコンバレーのライバルになる[2]」と提唱したことから、急速に伸び始めました。2010年以前にももちろんシリコンラウンダバウト周辺にテック系の企業がいくつかありましたが、ここ7、8年、ロンドン政府のバックアップがこの流れを大きく後押ししています。

市をあげて行っていることといえば、たとえばTech.London[3]というテックスタートアップに特化した情報サイトが開設されています。ロンドン市を中心に、様々な企業とのコラボレーションによって、最新のニュース、イベント情報、求人までサーチができるようになっているのが魅力です。テックコミュニティーをうまく繋ぐオンラインプラットフォームとして、幅広く機能しています。

 Tech.Londonホームページ。  出典:https://www.tech.london/

Tech.Londonホームページ。

出典:https://www.tech.london/

その他にも、London & Partners[4]というロンドンへの企業誘致と現地企業の海外進出に特化した機関があります。特にフィンテックへの誘致にはとても積極的に行っています。

例えばLondon Tech Week[5]。ロンドンで行われるヨーロッパ最大のテックフェスティバルですが、こちらはLondon & Partnersも企画に参加しています。その他、イギリスの国際通商省やロンドン市長なども企画・スポンサーをしており、官民一体となって開催されます。化学、イノベーション、クリエイティブをキーワードに様々な分野にわたるテクノロジーを探る1週間で、学生からスタートアップ、起業家など様々な人が参加可能なイベントとなっています。

ちなみに今年のLondon Tech Weekは2018年6月11-18日です。イベント詳細や今年ロンドンで開催されるテック系イベントはこちらもあわせて参照ください!

3. アクセラレーター・インキュベーター

 出典:http://www.barclaysaccelerator.com/#/

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スタートアップの盛り上がりの裏には、数多くのアクセラレーターやインキュベーターの存在があることは無視できません。オフィススペースの提供からファイナンス面での支援など、様々な面でサポートを供与しています。

Telefonicaによれば、特にここ3年でアクセラレーターによるプログラムの数が110%伸び、どのヨーロッパの街よりも素早く発展しているという報告まであります。上記のTech.Londonのサイトにもアクセラレーター・インキュベーター[6]を検索する機能まであります。

ロンドンで有名なフィンテックのアクセラレーターといえば、Barclays Accelerator[7]があげられます。金融大手のBarclaysがスポンサーとなり、プログラム運営は世界的にも有名なTechStarsも関わっています。

ロンドン内でのコワーキングスペースやアクセラレーターの数は、スタートアップの盛り上がりを象徴しています。実際にはこのOld StreetエリアやCityだけでなく、Canary Wharf(カナリーワーフ)やWhite Chapel(ホワイトチャペル)にまで、広がっています。

4. まとめ

ロンドンはヨーロッパ1のテックのハブです。2017年はEU圏内のどの国よりも、ベンチャーキャピタル投資額が大きかったというレポートまで出ています。

なお、ヨーロッパと近いこともあり、とても国際的な雰囲気です。都市はアメリカに比べてコンパクトで、ロジスティックもうまく回っています。ロンドンがシリコンバレーと違うのは、「金融だけじゃない」という意識があること。"シリコンバレーになりたいかって?そんなことはない。もっと大きいモノを作り出すんだ。金融に限らず、ファッション、メディア、デザイン、マーケティングや不動産で世界を引っ張っているのがロンドンで、それがロンドンの魅力なんだ"とテック雑誌TheMemoの編集長のAlex Wood氏は述べています[8]

また、ロンドンはフィンテックと非常に相性の良い街で、さらにいえば東京の数年後の姿でもあるように思えます。世界トップレベルの金融業界、オリンピック開催など共通事項が多い中、ロンドンから学べるもの・日本ならではの強みの出し方など探っていくのがスタートアップの発展に欠かせないでしょう。

さらにロンドンのスタートアップ事情を知りたい方、またイギリスに海外進出を考えている方はぜひ弊社までお問い合わせください!

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