
ラグビーW杯2019 真っ只中!海外での盛り上がりは?【イギリス政府・英メディアの取り組み】
野本 菜穂子
イギリスにおけるラグビーW杯2019の盛り上がり
9月22日に開幕した、2019年ラグビーW杯。先日は世界ランキング2位のアイルランドとサモアに勝利し、日本が3連勝したことは国際的な注目を浴びています。
ラグビー大国のイギリスでも、熱気が高まっています。開幕前の調査によると、国内の14%ものイギリス人が「日本に観戦に行く予定」と答えており、また74%もの人が「リアルタイムもしくは録画で試合を見る予定」と答えています。英国政府のデータによれば、約50,000人がW杯のために訪日する見込みと発表しています。
今回の記事では、海外、特にイギリスにおけるラグビーW杯の盛り上がりの様子をお伝えします!
イギリス政府・メディアの取り組み
イギリス産スパークリングワインと「Food is GREAT」イベント

最近注目を集め始めた、イギリス産のスパークリングワイン。2018年6月、エリザベス女王とトランプ大統領が乾杯したのも、シャンパンではなく英国産ワインだったことは大きく注目されました。
ラグビーW杯中も、イギリス政府は日英貿易を促進させるため、このスパークリングワインの輸出に力を入れています。イギリス政府は、ラグビーW杯の3つの開催都市(札幌、神戸、東京)にて、ジンとスパークリングワインをはじめとするイギリス生産物を推進する 「Food is GREAT Gallery」イベントを開催しています。
Food is GREATは、英国政府が2011年から世界に向けて展開しているキャンペーンのテーマの一つです。本イベントは、駐日英国大使館とイギリスの環境・食糧・農村地域省によるものです。
特にこのイベントは、ラグビーW杯から東京五輪・パラリンピックまでの約1年間を日英交流年とする「UK in Japan 2019-2020」の一環で実施されています。
実施日は、9月21-23日@札幌、9月28-30日@神戸市、10月12-14日@東京。東京では事前抽選で当選者500人を招待する予定です。詳細はこちらにてご覧ください。
コメディアン Yuriko Kotani(小谷ゆりこ)X イギリス外務省による日本でのマナー紹介
イギリス生活が長い方は、イギリス国内で活躍している、日本人女性のコメディアン Yuriko Kotani(小谷ゆりこ)をご存知かもしれません。2014年にデビューし、2015年にはBBCの Radio New Comedy Awardを受賞したイギリスで最も注目されている日本人スタンドアップ・コメディアンです。
ラグビーW杯に先立って、外務省とパートナーシップを組み、日本に観戦に行くイギリス人にむけたアドバイス動画を公開しています。
イギリスからは5万人近くのファンが来日すると見越しており、騒音に関するマナーからタトゥーに対する日本の考え方、現金を持ち歩く必要性があることやドラッグや麻薬に関するルールなどに関して、ユーモラスに紹介しています。
日本文化を紹介するITVの特番「Flats and Shanks in Japan(フラッツ・アンド・シャンクス・イン・ジャパン)」
イギリスのテレビ放送局ITV(アイティービー)は、ラグビーW杯開催に向けて、様々なスペシャル企画を提供しています。
例えば、9月9日より毎週月曜日と木曜日に、日本現場からイングランドとウェールズの元ラグビー選手のデービッドフラットマン (David Flatman) と トムシャンクリン (Tom Shanklin) が、選手へのインタビューなどを交えたポッドキャストをホストしています。
また、同二人は「Flats and Shanks in Japan – Rugby World Cup 2019」という6つのエピソードのオンライン限定TVシリーズに参加しています。ラグビーに限らず、日本の日本酒の醸造所訪問から別府での砂風呂体験、広島の原爆ドーム見学など、文化的な側面を紹介しています。イギリス人がどのように日本を見ているかを知る格好なチャンネルとなっています。
イギリス在住の方は、こちらの公式ページより無料で観ることができます。
映画「ブライトン・ミラクル(The Brighton Miracle )」
2019年9月11日公開の映画、The Brighton Miracle 「ブライトン・ミラクル」。4年前に日本が奇跡的な勝利をおさめた南アフリカ戦に迫った映画です。
当時の日本チームのコーチ、Eddie Jones氏にスポットライトがあたっています。アマゾンプライムにて世界中のプライム会員が鑑賞可能。
IMDbのサイトはこちら。
まとめ
以上、イギリスのラグビーW杯に関する盛り上がりをご紹介しました。
この他、ヨーロッパではスポンサー企業が数々のアクティベーションやマーケティングを展開しています。東京2020年オリンピック・パラリンピックに向けても参考になる事例も多数あります。
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