2019年下半期の注目スタートアップ10選!【前編:1~5位】

By Naoko Nomoto

世界一のスタートアップシーン、ロンドン

世界で最も活気のあるスタートアップハブとしての地位を確立して久しいロンドン。

EU離脱決定後でも、調達資金額は世界一多く、またヨーロッパのユニコーン企業( 企業としての評価額が10億ドル以上)の4割以上がロンドン発の企業であることから、衰えない勢いが伝わってきます。

スタートアップといえばフィンテック、と連想されがちですが、イギリスでは様々なニーズに合わせた多岐にわたるスタートアップがあります。今回の記事では、2019年下半期に最も注目されるイギリスのスタートアップである5社をご紹介します。

ランキングは、Startups100社のトップ10リストに準じています。本社のリストは最も長年続いているスタートアップ一覧です。トップ100社の一覧はこちらを参照ください。

2019年下半期の注目スタートアップ!トップ10社【前編】

Revolut(レボリュート)

一位に輝いたのは、言わずと知れた、ロンドン発のチャレンジャーバンク、Revolut

フィンテックの激戦区であるロンドンでも、最も注目を浴びているデジタル銀行。2015年に元Credit SuisseとDeutsche Bankの投資銀行員の投資を受け設立。

Revolutをはじめとするチャレンジャーバンクは、モバイルバンク、デジタルバンク、モバイル銀行など様々な名前で呼ばれていますが、どれもスマホアプリだけで営業する銀行のことを指します

これらのデジタル銀行の特徴は、銀行開設、デビットカード申請(プリペイドクレジットカードのようなもの)、海外送金、家計簿機能、為替、がすべて無料で使えることです。

特に魅力的なのは、為替手数料が無料で、為替も最良のレート(銀行間レート)で換金してくれること。アプリ内では自動で支出入が記録され、コンタクトレスにも対応。

特徴

150通貨以上でのデビッドカードの海外使用が手数料無料で使用可能。海外でデビットカードを使用する場合は常に安い銀行間レートで行われる。

ATMでの現金引き出しが両社手数料無料(上限あり)で使用可能。ATMの引き出しも手数料無料かつ月々200ポンド(3万円ほど)まで最安価レートで行われる。その後は2%の手数料がかかる。

・ヨーロッパだけで500万人ものユーザーを誇る。

・子供向けのアプリも開設中。

・日ごとに支払い可能な、スマートデバイス用の簡単な保険機能。 

さらに、最近では募金の形をデジタルによって改革したことが注目されました。2019年7月、カードの支払金額を最も近い整数へと切り上げ、切り上げた金額分チャリティーに寄付される新機能を追加。カード決済の金額を四捨五入する方法に加え、日・週・月ごとに一定の金額を設定することも可能。

また、寄付目的をタップすると、個人が寄付した金額と、世界中のユーザーが寄付した総金額を確認することもできる。もちろんタップ一つで、寄付を中止することもできる。また非常に魅力的なのが、非営利団体は一切手数料を払わなくてすむこと。

現在、Save the Children、WWF、LGBTQ+ のサポートを行うILGA-Europeの3つの慈善団体と提携している。

また、7月11日付でベルリンに拠点をオープンする予定と公表しています。ベルリンにはすでにN26などのフィンテックの競合が存在しますが、すでに15万人のRevolutユーザーがおり、今後は手数料無料の株式取引機能にも取り組む予定。これはヨーロッパでのRobinhoodのライバルとなります。

Igloo(イグルー)

2017年設立のチャレンジャーエネルギースタートアップ、Igloo。理念は「より安く、よりエコに」。2月時点で、Seedrsを通して8000万円もの資金調達を達成

エネルギー企業は、消費者のエネルギー量が多ければ多いほど儲かるという従来の形を覆すビジネスシステムを生んでいることで、2位にランクイン。

ヨーロッパの消費者のトレンドとして、エコでサステナブルなサービス・商品が急速に人気を集めていることがあげられます。

このような背景があるため、Iglooのような地球にやさしいエネルギープロバイダーが注目を浴びています。 

特徴

・スマートテクノロジーを使い、より消費者の家がより効率よく、安く、稼働していることをアルゴリズムにより常に維持

・Telsaと協業。スマート充電アプリを使い、Telsaの使用者は車を最もエコな再生エネルギーを使い車を充電できる。ナショナル・グリッド・フォーキャストを使い、CO2排出率が最も低い時に生産されたエネルギーを優先して使うようなシステムを導入。

・カスタマーサービスの良さも表示評判で、iTunesでのランキングはモバイルエネルギーアプリの中で最高の評価を獲得。

Trouva(トゥルーバ)

2013年設立の、ホーム用品&家具のブティック専門のEコマースのTrouva社。今回唯一トップ10社に入った小売業ビジネスで、実店舗を持つ小売業者とのみ提携する、オンラインマーケットプレイス。すでに1000万ドルを調達。

発端は、Eコマースの台頭による、ショッピングストリートのリテールショップの落ち込みでした。イギリスでは、ショッピングストリートが赤字となり続けていることを受け、2018年末、イギリスのショッピングストリートを活性化させる Future High Street Fundというイニシアチブが実施されました。

近年、このようにリテール企業に対する税金が高まる中、Trouvaのミッションは、「店舗オーナーを最新のテクノロジーで完備し、プライベートブランドがより多くの消費者層につながるようなオンラインプラットフォームを提供すること」。アマゾンなどのEコマースサイトとは一線を画し、スタイリッシュでよりユニークな商品セレクションが特徴です。

ファッション業界では、Farfetchなどもこのようにして成功しています。ホーム&家具部門のFarfetchがTrouvaといえるでしょう。

現在700以上のブティック店舗が登録しており、多くの店舗が黒字に転じました。とあるブランドは、最高額で£100,000 もの収益をあげたとのこと。

設立後たった3年間で9万点ものデザイナー商品をマーケットプレイスで展開し、2019年2月にはThe Next Webのテック5リストにランクインしました。今後はベルリン、コペンハーゲンに展開予定。

Soldo(ソルド)

企業の経費管理を簡単に、というモットーで活動するSoldo社。2015年設立以来、ビジネス向けのスマートプリペイドカードを展開しています。2019年度のCards and Payments Awardsのビジネス向けサービス部門で1位を受賞。

現在ではMonzoやNestedといった中小企業から三菱電機、TOYOTA Financial Servicesなど大手企業までを含んだ50,000社以上の企業にサービスを提供しています。

様々なサービスを展開していますが、その中でも最も注目を浴びているのが、各社員に渡されるプリペイドカードと、社員がより簡単に経費を記録・報告できるモバイルアプリです。

カード使用時には自動的にアプリに記録され、リアルタイムに経費をトラッキングできます。また、月々のレポートは経理システム各種にエキスポートできるようになっています。

サービスのランクは、Soldo Start、Soldo Pro、Soldo Premiumと3クラスに分かれており、それぞれフィーチャーが異なります。Soldo Startはなんとプリペイドカードは無料で、ProとPremiumはそれぞれ月々1カードにつきたった3ポンド、7ポンドと非常に良心的な価格設定となっています。

予算や計画に沿って、支出をコントロールできるだけでなく、制限をつけて社員が企業の予算を閲覧・確認できることでチーム力を上げることも目的の一つとなっています。

Elder Technologies(エルダー・テクノロジーズ)

2015年設立の在宅介護者のマッチングサービス。お年寄りが老人ホームの代わりに家で暮らし続けられるよう、住み込み型のフルタイムの介護サービスを提供するスタートアップ。

性格の相性や、日々のニーズなど細かいところまで配慮したうえでマッチングを実施しています。

現在イギリス国内の300以上の町でサービスを展開しており、特徴は24時間以内にマッチングを行えるなど効率よくスピーディーな対応体制。

2017年には500%もの成長を記録し、ヨーロッパを先導するVCより700万ポンド以上ファンドされています。

介護マ-ケットに変革をもたらしているスタートアップとして、5位にランクイン。

まとめ

以上、2019年下半期トップ5社をご紹介しました。個性豊かなスタートアップ企業がひしめくロンドンのスタートアップシーン全体の背景を知りたい方はこちらの記事をご覧ください。

来週は、後編:6~10位のスタートアップ企業をご紹介します!

さらに詳しい企業のレポートが必要な場合は、ぜひ弊社までお問い合わせください。

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